フリーランスの案件の探し方・断り方

フリーランスの働き方

フリーランスの案件の探し方・断り方

この記事は

  • 「フリーランスはどうやって仕事を見つけているんだろう」
  • 「効率よく案件を獲得できる方法を探している」
  • 「もっと多くの仕事を受注したい」

という悩みを持つ方に向けた記事です。

フリーランスにとって、自分に合う案件を獲得できるかどうかは非常に大きな問題です。フリーランスは自分が受注する仕事を自由に選べる代わりに、 案件を獲得できなければ収入を得られません。

どうやって案件を獲得するかはフリーランスとしての方向性を決定づけるため、しっかりと考えておく必要があります。

そこで今回の記事では、フリーランスがどんな方法で案件を探しているのか、 一般的な案件の探し方から少し変わった案件の獲得方法までご紹介します。最終的には自分に最も合う案件の探し方を見つけていきます。

それでは、フリーランスの案件の探し方についてご紹介していきましょう。

目次

フリーランスの案件の探し方

フリーランスの案件の探し方

まずは、フリーランスがどんな方法で案件を探しているかをご紹介していきます。

  • クラウドソーシング
  • スキルシェア
  • フリーランスエージェント
  • 営業パートナー
  • フリーランス仲間からの依頼
  • 地域の創業支援コミュニティの活用

クラウドソーシング

フリーランスとして独立した人の多くがイメージする案件探しの方法が、クラウドソーシングサイトに登録して案件を見つける方法です。

クラウドソーシングとは、インターネット上で案件を募集し、応募者の中から業務を委託する人を決める仕事の進め方です。多くの場合、発注・契約・作業の実施から納品までの全てのやり取りがインターネット上で完結します。

代表的なクラウドソーシングサイトに「Lancers」や「Crowd Works」があります。

近年は、クラウドソーシングで仕事を発注する人と受注する人をマッチングするクラウドソーシングサイトが増えています。フリーランスとして独立するとまずはクラウドソーシングに登録する人が増えていますので、ぜひ一度試してみてください。

スキルシェア

スキルシェアは、自分ができる業務や作業などのスキルを提供するサービスです。 シェアリングエコノミーの中にある概念の一つで、開いている時間などに自分のスキルを提供してお金に変えることができます。

代表的なスキルシェアサービスに「ビザスク」や「TIME TICKET」「Coconala」があります。

スキルを求める人の案件の応募したり、自分のスキルを紹介して、応募者にスキルを提供することで収益を得ていきます。

クラウドソーシングと比較すると、短期間で完結する案件が多いため、副業としてスキルシェアを始める人や、趣味や特技をお金に変えたい人に人気のサービスです。 

フリーランスエージェント

フリーランスエージェントは、主にフリーランスエンジニアを対象としたサービスです。登録してエージェントと呼ばれる担当者と面談をすると、自分のスキルに合った案件を紹介してくれます。

また、案件の紹介だけでなくフリーランスとして活動する上でのサポートを受けることができ、福利厚生が充実しているサービスの中には社会保険料の負担や経費の助成、案件と案件の間の期間の給与保障などを行ってくれる場合もあります。

フリーランスエージェントについてはこちらの記事で詳しくご紹介していきます。

フリーランスエージェントの効果的な活用方法とおすすめエージェント10選

ITエンジニアのフリーランスとして独立した場合には、一度は登録してサポートを受けてみることをおすすめします。

営業パートナー

フリーランスとして活動している場合、閑散期が訪れると収入の減少に直結してしまいます。しかし、繁忙期には業務に追われながら新規案件を見つけることは困難です。そこで、自分の代わりに案件を獲得してきてくれる営業パートナーを作ることで、安定的に案件を受注できます。

営業パートナーは、フリーランス仲間の中から見つけることも、企業とパートナー契約を結ぶこともできます。 

多くの場合、売上の何割かを営業パートナーに支払うことになるので、単価が低い案件が多い場合にはあまり活用できません。

営業パートナーは、友人・知人の中から探すことも、「Yenta」のようなビジネスマッチングアプリで探すこともできます。

長期間にわたるプロジェクトが多い場合や、時期によって案件の量に波がある場合は、営業パートナーを活用しても良いでしょう。

フリーランス仲間からの依頼

フリーランスとして活動している友人や知人から案件を受けることもあります。特にお互いの性格や能力を把握している場合には、コミュニケーションが円滑にできるので、ストレスなく働くことが出来ます。

フリーランスは会社に出社して大勢の同僚と働くというワークスタイルではないので、基本的に個人や案件ごとの特設チームで仕事を進めていくのが基本です。

しかしフリーランス仲間を作っておくことで、仕事を依頼されるだけでなく、悩み事を相談したりモチベーションを高めていくための交友関係を築くことができます。

フリーランスの仲間を見つける場合には、フリーランスの集まるコミュニティに参加してみましょう。具体的にはフリーランスのオンラインサロンや交流会に参加することで、仲間を見つけることができます。

フリーランスとして活動するのであれば積極的にフリーランス仲間を作っていきましょう。

地域の創業支援コミュニティの活用

近年は、地方を中心に起業・創業を支援するコミュニティが形成されつつあります。これは、 多様な働き方の推進や、人口減少が進む地方において地域の担い手を育てるべく行政や商工会などが地域で起業する人材を支援しているからです。

このような地域の創業支援コミュニティでは、案件の紹介だけでなくコミュニティのメンバー同士の交流や補助金・助成金の情報、会計帳簿の作成や確定申告の方法などさまざまなサポートを提供しています。

運営は公的機関が主体のケースが多いことから無料で活用できるサービスも多いため、一度利用してみることをお勧めします。 

その他に案件を獲得する方法

その他に案件を獲得する方法

次に、一般にはあまり紹介されていない意外な案件の獲得方法をご紹介していきます 

  • ブログサイトからの依頼
  • SNS経由の依頼
  • 友人・知人からの依頼
  • 過去案件の担当者からの依頼

ブログサイトからの依頼

ブログサイトなどで自分の活動や実績を紹介していると、そのサイトを見た人が発注者として案件を依頼してくる場合があります。 自分のサイトを持っておくと、フリーランスとして実績を積めば積むほどサイトの内容も充実し、自分の考え方や仕事に対するスタンスも提示しておけば、その考え方を理解して発注してくれる場合もあります。

著名なフリーランサーの多くは自分のサイトを持ち、案件を獲得しています。ブログサイトは無料で開設できるので、一度はブログの作成に挑戦してみてください。

SNS経由の依頼

SNS経由で案件を受注することもあります。 Facebook や Twitter などの SNS にはメッセージ機能が付いており、日常の投稿などを見た人が自分の案件も受けて欲しいと連絡をしてくることがあります。

この場合も、ブログと同じようにある程度自分の考え方や仕事に対するスタンスを理解して発注してくれる場合が多いので、自分にとって良い案件で仕事を回していくことができます。

また、他のフリーランス仲間を作るためにもSNSの利用は有効です。
ただし、SNSを運用する場合にはによって評判が下がり案件が受注できなくなるというリスクもあるので、投稿内容には十分に注意しましょう。

筆者も日常的に SNS を利用していますが、 SNS 経由での案件は長期間の案件になることが多く、安定した収入確保の柱になっています。ぜひ活用してみてください。

友人・知人からの依頼

フリーランスとして活動していると、 友人や知人からの仕事の依頼も舞い込んできます。友人や知人からの案件は条件交渉がしやすいという意味では良い案件の獲得方法ではあります。

ただし、プライベートな人間関係に仕事を持ち込むことには人間関係が崩れてしまうリスクもあるので友人や知人からの依頼ほど丁寧に対応することをおすすめします。

特にフリーランスとして活動している業界で働いている友人や知人がいれば一気に企業案件の獲得に繋がる可能性もあるので、相手との人間関係を意識しつつも、積極的に仕事を受注してきましょう。 

過去案件の担当者からの依頼

フリーランスとしてある程度の期間活動していると、過去に受注した案件の担当者から依頼を受ける場合があります。過去に一緒に仕事をした事があると、お互いに仕事の進め方を理解しているためストレスなく仕事に取り組めます。

また、改めて依頼をしてくるいうことは、自分の仕事が評価されていると感じられるので、モチベーションの向上にも繋がります。

ぜひ、何度も依頼を受けられるように、一つ一つの仕事にしっかりと取り組んでいきましょう。

筆者の場合

筆者の場合、ライターとして活動しているので、 案件としては一本の記事を納品して仕事が終わる「単発案件」と Web メディアなどで長期間にわたり記事を執筆する「継続案件」のどちらかの形で仕事を進めていきます。

フリーランスとして独立してから半年程度はクラウドソーシングサイトを利用し、実績を作るために単発の案件を中心に受注してきました。

そこから徐々に、過去に仕事をした担当者から継続案件の依頼を受けたり、 SNSで情報発信をしつつ、 依頼を受けた場合にはまず単発で仕事を受注し、担当者や案件との相性を見ながら、継続できる案件については積極的に継続案件を受注しています。

また、フリーランスコミュニティにも所属しており、 ライター仲間から案件を依頼を受けることもあります。

この経験から、 フリーランスとして独立した直後であれば、まずは実績を積みながらフリーランスとしての働き方に慣れること、仕事の内容も重要ですが、共に仕事を進める発注者との相性も重視することをおすすめします。

案件を見つけるために必要なこと

案件を見つけるために必要なこと

これまで、様々な案件の見つけ方をご紹介してきました。どの方法で案件を探すとしても意識しておきたいポイントをいくつかご紹介していきます。

  • 担当してみたい案件にはどんどん応募する
  • 案件を得られなくても、条件の悪い案件は引き受けない
  • 半年は様々な案件に取り組んでみる

担当してみたい案件にはどんどん応募する

クラウドソーシングサイトなどで案件を探す場合、 実績がなくても自分が担当してみたいと思う案件には積極的に応募することをおすすめします。

フリーランスとして活動する以上、自分がやりたいと思う仕事に取り組むことが長くフリーランスとして活動するためのポイントです。自分がワクワクするような案件を見つけたらぜひ積極的に応募してください。 

案件を得られなくても、条件の悪い案件は引き受けない

これは、私がフリーランスとして独立したばかりの頃に先輩のフリーランサーから教えられたことです。

特に独立直後はすぐに取りかかれる仕事があるわけでもなく、顧客や周囲の繋がりや実績もないことから仕事を受注できず、クラウドソーシングサイトで市場価格より明らかに低い案件にも応募していました。

何度か金額や納期の面で条件の悪い案件を受注しましたが、その時に「条件が悪い仕事を受けるとモチベーションが保てなくなるし、いつまでも稼げない。単価の高い仕事をする自信が無ければ、受注して単価に見合う仕事ができるように努力すれば良い」と教えられました。

長くフリーランスとして活動するためにも、この言葉を忘れずに活動していきたいと考えています。

半年は様々な案件に取り組んでみる

条件が悪くなければ、最初は様々な案件に取り組んでみましょう。仕事をこなしていくうちに、自分の得意分野や挑戦して期待分野が見えてくるようになります。

「自分には向いていないかな?」と思う案件でも挑戦してみる事で、より幅広く活動できるようになっていきます。変化に対応する能力を身につけるためにも、様々な案件に挑戦してみてください。

案件を断りたい場合は

案件を断りたい場合は

フリーランスとして活動していると、スケジュールや条件などの都合で案件を断る必要が出てきます。この章では、相手に失礼にならないような案件の断り方をご紹介していきます。

  • 案件を受けられない旨を早く、はっきりと伝える
  • 理由と感謝を伝えるのを忘れずに

案件を受けられない旨を早く、はっきりと伝える

自分が案件を受けない場合、発注者は別の受注者を探す必要が出てきます。だからこそ、案件を受けられない場合にははっきりと「お受けできません」と伝えましょう。

曖昧に「検討しておきます」などと回答して期待を持たせてしまうと、いざ受注できないと回答した時にトラブルに繋がる可能性があります。

まずは、早くはっきりと回答することを意識して回答する事が重要です。

理由と感謝を伝えるのを忘れずに

単に断るだけでは角が立ってしまうので、しっかりと理由を申し添えることも忘れずに行いましょう。一番穏便な断り文句は「別の案件が進行中で余裕がない」というスケジュールに関する内容です。

断る場合でも声をかけてくれた事への感謝を忘れず、また機会があれば声をかけて欲しい旨を伝えれば、今後も関係は継続していくでしょう。

案件は受ける時よりも断る時の対応の方が重要です。長期的な関係を築いていきたいのであれば、予め仕事が受けられない時期などを伝えておくと、よりお互いの関係性は良くなっていくでしょう。

危険な案件の見抜き方

フリーランスに舞い込んでくる依頼は場合によってはトラブルに発展する危険な案件もあります。このような案件には関わらない方が良いため、依頼段階で断るのが賢明です。そこで、危険な案件の見抜き方をご紹介していきましょう。

  • 契約前に業務の開始を求められる
  • 業務がどんどん増えていく
  • いつまでも業務が完了しない
  • 社員のような扱いをされる

契約前に業務の開始を求められる

フリーランスにとって危険な案件の一つに契約関係が曖昧な案件があります。特にいつまでも契約書を取り交わさないにも関わらず、業務の進行を求めてくる顧客は危険です。 このような顧客の場合、最も重要な支払いについてもルーズな可能性もあり、契約書を交わさなければ支払いの遅延に対する請求の根拠を持つことも、契約外の業務を求められた場合に断る根拠も持てないからです。

業務がどんどん増えていく

契約を交わしたとしても、どんどん業務を増やしてくる顧客もいます。例えば、納品完了後に修正を求めてきたり、「アフターフォロー」と称して保守や改修を求めてくる場合など、契約外の業務を求められる場合があります。 このような場合は別で契約を立てるか、あらかじめ業務の範囲を明確にし、契約外の業務を求められたら「ここからの業務は改めて契約が必要ですが宜しいでしょうか?」と確認するなどの方法で身を守りましょう。

いつまでも業務が完了しない

危険な顧客の場合、いつまでも検修作業が発生したり業務やり直しを要求されていつまでも業務が完了しない場合があります。業務が完了しない理由には、単に顧客側で業務が滞っている場合と、支払いを遅らせるためにわざと業務を完了しない場合があります。 特に後者の場合は支払いを踏み倒されてしまうリスクがあるので、十分にご注意ください。

社員のような扱いをされる

フリーランスは業務が不安定などのリスクがある一方で、自分の裁量で仕事ができる点が魅力です。また、契約によって業務を進行するので、基本的には業務以外で相手方の指揮命令を受ける必要はありません。 しかし、顧客によっては飲み会への参加を要求したり、常駐先で業務と関係ない依頼をしてくる顧客もいます。あくまで契約で結ばれている関係なので、契約の範囲を超えた要求をしてくる顧客には十分注意しましょう。

まとめ:フリーランスとして長く活動するために、優良案件に集中して取り組もう

フリーランスは仕事の有無が収入に直結するため、案件が無いと不安になり、すぐに目の前の案件を取りにいってしまう事があります。しかし、自分の条件が悪い案件を続けていると、フリーランスとして活動するモチベーションが削がれてしまいます。

フリーランスとして活動を続けるためにも優良案件に集中して取り組み、優良な発注者と共に良い仕事ができる環境を自ら作っていくよう、心がけて活動していきましょう。

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